韓国ドラマ「甘い秘密」感想、ネタバレ、レビュー、あらすじ

公開日: : 最終更新日:2017/05/05 韓国ドラマあらすじ&レビュー

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韓国ドラマ「甘い秘密」は若者を含め、どの世代も楽しめる韓国ドラマである。

よく見かけるような初恋ものではない。

現実世界の複雑さと、人間の持つ裏の顔を映し出している。

世間は、見えるものすべてが白か黒かというように単純なものではないのだ。

「この世界に秘密なんてものはない。いつか明るみに出る」

このドラマは資産家の後継者であるチョ・ミニョク(チソン)が、恋人がひき逃げ事故で殺された際、秘密という迷路に迷い込んでしまった物語である。

ひき逃げ事故の有罪判決を受けた容疑者カン・ユジョン(ファン・ジョンウム)は、恋人アン・ドフン(ペ・スビン)の身代わりとなり刑務所に入った。

アンは真犯人であり、前途有望な検事でもあった。ミニョクの婚約者であるシン・セヨン(イ・ダヒ)も加わり、4人の物語がそれぞれの抱えている秘密とぶつかり合う。

このドラマは視聴者を非常にやきもきさせ、切ない場面が多く翻弄させられる。

ユジョンが繰り返し理不尽に扱われるのを見て心を痛め、苛立ちを感じることだろう。

やってもいない罪に対して服役するところから始まり、恋人とはいえ他人の罪を償うために罪のない女性の人生が大きく揺さぶられるのを見るのは胸が張り裂けそうである。

その上、ユジョンは復讐をたくらむ狂気の御曹司から追い詰められ、嫌がらせを受けている。

そして、刑務所から出所し、すべてがよい方向へ向かうと思った矢先、自分が産んだ息子はもうこの世にはおらず、またあらゆるものを犠牲にしてかばった恋人が、金と権力への欲望のために自分を裏切ったことを知る。

韓国ドラマでは通常、キャラクターの一面だけを見せるが、このドラマは少し異質だ。

初めにキャラクターを(制作者が視聴者に抱いて欲しいイメージがあって)一定の方向に作り上げるのだが、次の瞬間にはまったく別の人間になったりもする。

初めから終わりまで、それぞれのキャラクターが置かれている状況が着実に絡み合っていく。

現実世界で我々もそうしているが、常にあらゆる行動の背後にある動機を明かしてくれるため、このドラマは現実味を帯びている。

視聴者は、登場人物が時間と共に変化していくので、常に感情を揺さぶられる。

だからこそ特定の登場人物に感情移入してしまうのだろう。

初めその人物を好きになったり嫌いになったりするが、ドラマが進んでいくにつれ人格が変わっていくため心が痛むのだ。

なぜそんな行動をするのか理由が分かった時、共感し、彼らの目線で見ている自分がいることに気づく。

憎いけれどそうする理由は分かる、とか、好きだけど予想もしないような悪事を働くだろう、とか。

繰り返しになるが、こういったことがドラマを非常にリアルに見せている。

現実世界でも、花や虹のようにただ美しいだけのものはなく、優しいか邪悪かの一方だけということもない。

いつも少しずつ両方を持ち合わせているのだ。

このドラマを見る中で非常に驚かされることのひとつに、ミニョクのユジョンに対する感情の変化がある。

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二人が最後に結ばれるということは想像に容易いが、どのように結ばれるのか予想がつくだろうか。

演出のイ・ウンボクとペク・サンフンは、このような不可能な愛が、少しずつ発展していく様子を見事に作り上げた。

憎しみは最後に愛へと変わるというのは常であり、ミニョクの愛情も自然と深くなっていく。

いつの間にか、嫌いな人ほど気になり始めるのだろう。

しかし、すべてが称賛できるというわけではない。ユジョンがミニョクへの愛情を深めていくのは普通ではなく、無理やりにも感じる。

ユジョンは自分の気持ちを見せることはなく、ミニョクを見る目には確かに憎しみが浮かんでいる。

ヒントはちらほらあるものの、ユジョンの気持ちの変化をはっきりと表してはいない。

だが、その憎しみがさらに強まるだろうと誰もが思ったその時、ユジョンはミニョクへの抑えきれない気持ちを認め、自分を縛っていた鎖を断ち切り、これによって二人の関係は発展する。

その時からユジョンのミニョクへの愛情が急激に高まるのだが、現実とかけ離れているのでこれはあり得ないと感じてしまうほどだ。

このドラマはできる限り現実的に作られてはいるが、従来の韓国のラブストーリーになぞらっている場面もある。

御曹司のミニョクは、ほとんどの時間をユジョンを追い詰めることに費やしているが、一方で数十億の価値のあるビジネスをしており、会社のCEOという立場にある。

加えて、韓国ドラマには欠くことのない、お決まりの展開やドラマチックすぎる場面も出てくる。

これがなければ韓国ドラマとは言えない。

例えば、二人の生きてきた世界が違いすぎるため、ミニョクの両親が息子に近づかないようユジョンに通告し、ユジョンは不本意ながらもそれが最善だと信じ、それに従う、というようなことである。常にこういった具合だ。

視聴者が登場人物を好きになったり嫌ったりするという意味では、俳優は非常に演技が上手い。

ユジョンとドフンのキャラクターは、まさにそうだと言える。

ユジョンは「悩める乙女」を好演しており、彼女を見放す視聴者はいない。

初めはなぜそんな犠牲を払うのか理解に苦しむだろう。しかし、ユジョンの歩む人生を見届け、彼女の人柄に感情移入してしまうのだ。

ペ・スビンも役割を非常に上手く演じ、圧倒的であった。

金と権力に魅了され、裏の顔を見せる心根の優しい検事。冒頭では誠実な人柄を演じているが、その後欲望を抱くようになるにつれ、嫌悪感を抱くほどまったくの別人に変化する。

まだまだ嫌いになれると思ったその時、ドラマの終焉に向かってまた別の鎖が切れる。疑ってもみなかったことが起こるのだ。

「なぜこんなことになってしまったのか」

秘密と嘘の迷路に迷い込んでしまった。どこに向かうのか。

嘘に嘘を重ね、秘密が増える。最後に後悔することも知らず。

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