韓国のITベンチャー企業、東南アジア市場への進出を加速
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アジアのケータイ・ネット
東南アジアへの進出というと、テレビやスマートフォンなどのエレクトロニクス業界やアパレル、自動車などの製造業を連想しますが、IT業界もまた最近東南アジアに盛んに進出している業界です。
私の住んでいるベトナムには日本のIT企業がたくさん進出しています。主な進出目的は安い人件費で採用できるからです。そしてサービスを提供するのは日本の市場というパターンが多いでしょう。
ところが、最近は東南アジアがマーケットとしても注目されてきています。アメリカや中国といったところは市場も大きいですが、一方で競争も激しいです。しかし、東南アジアの市場では、地元資本の強力なライバルがいないからです。
特に最近進出が目立つのが韓国のIT企業とのこと。その背景はなんでしょうか。
[Start-up Seoul] Korean start-ups eye Southeast Asian tech boom
東南アジアは韓国からするとさほど遠いわけではなく、それでいて成長のポテンシャルの大きな市場です。
個人所得も急激に増加し、かつ通信インフラの整備もすすんでいるので、スマートフォンの普及率も高まっており、ネットユーザーの成長率が高くなっています。
また、韓国の企業が他の国へのアドバンテージがある点は、東南アジアエリアでは、KPOPや韓国ドラマが人気で、イメージがいいのです。これは製品が市場に受け入れられやすくかつ、優秀な社員の採用のしやすさにもつながります。
それに加えて、ローカルのIT企業はまだまだ小さな企業が多く、強い競合がいるわけではありません。そのため、ネット決済サービスやeコマースといったすでに利益がでることがわかっているウェブサービスを持ち込もうという企業が多いのです。
中でも有望視されているのがインドネシアで、2億5千万人の人口で、ウェブサービスの普及率も高まっています。韓国のカカオは、インドネシアでユーザーの多いSNSアプリを買収し、この市場への足がかりを築きました。
ネット広告の市場の成長率も高く、年率70%で成長しています。
先進国や中国のように大企業がおらず、特にベンチャー企業や規模の小さなIT企業にとって、メジャーなプレーヤーになれるチャンスのある場所なのです。
裏返せば経験豊富なエンジニアや管理者がいないということでもあります。日本のIT業界で働いた経験のある人ならば、管理職として迎え入れられる可能性の高い地域といえます。
IT業界におつとめで、日本での将来が不安だ。という方は、東南アジアで働くことも視野に入れてみてはいかがでしょうか。下の記事もご覧ください。
ベトナムのIT技術者の労働事情
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