中国の通貨切り下げ、人民元安が生活に与える8つの影響

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米ドルとの為替レートを一定に保っていた中国が、予想に反して通貨を切り下げました。

中国は景気が悪く、景気刺激のために金利を引き下げたりしてきましたが、とうとう最終手段に出たと市場では受け止められているようです。

為替レートを切り下げて、人民元安になると、中国にとっては輸出が有利になり、逆に輸入や海外旅行が不利になります。

日本の観光業界や小売業界は、中国人の爆買で、好景気を享受してきましたが、今後はこういうことも期待できなくなるかもしれませんね。

そのほかに、今回の中国の通貨切り下げが私たちの生活に与える影響はなんでしょうか。
Eight reasons why China’s currency crisis matters to us all

1.中国経済は深刻な事態にある可能性を示唆している

今回の人民元安誘導は、中国政府の公式な景気停滞宣言といえるかもしれません。中国は2015年の経済成長率目標として7%を掲げておりますが、現状ですと、到底達成できない目標と受け止めている可能性があります。

中国は、輸出主導型の経済から、国内消費主導型の経済に経済構造を変化させてこようとし、また、それと同時に不動産バブルを抑えようともしています。

この政策は、人民元が高いほうが有利なわけですが、通貨切り下げは、再び輸出主導型の経済に戻そうとしているのかもしれません。

2.クリスマスプレゼントにお金がかからなくなる

クリスマスプレゼントに使われるような洋服やおもちゃ、さまざまなガジェットは中国製であることが多いです。

最近は、中国では人件費があがり、人民元が高いということもあって、これらの中国製のものは、「世界の工場」と呼ばれたときほどの割安さはなくなっていましたが、再び、中国製品が安くなるでしょう。

あわせて、中国と同じようなものを作っている韓国やインドネシアのものも、価格競争の結果安くなる可能性があります。

3.ガソリンが安くなる

石油や鉄鉱石など天然資源は、中国の消費によって、値段が高かったのですが、中国の需要が減った結果、大きく値下がりしてしまっています。

人民元安によって、中国国内の石油や資源の消費はますます抑えられるでしょうから、今後もこれら天然資源の値段はしばらく低いままでしょう。

4.アメリカやイギリスの金利の引き上げが遅くなる

世界の主要国のなかで、現在、金利を引き上げられるほど景気がいい状況にあるのは、アメリカとイギリスくらいです。

アメリカでは9月には金利を引き上げるとの予想が大きく、イギリスでも今年中か来年には金利引き上げられるという予想になっています。

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しかし、金利引き上げは、景気が過熱し、物価の上昇度が大きい場合に行われることが通常です。中国からの輸入品が安くなるわけですから、これは物価上昇を抑制する方向に働きます。

その結果、アメリカやイギリスの金利引き上げは難しくなるかもしれません。

5.デフレ

中国からの輸入品価格の下落は、デフレの原因となりうります。

日本がデフレになって失われた20年を経験することになった原因のひとつとして、隣国の中国からの低価格の輸入品に市場を奪われ、日本では製造業が操業することが非常に難しくなったことも原因のひとつでしょう。

日本はもちろん、中国からの輸入品を受け入れている先進国各国も日本型のデフレを経験することになるかもしれません。

6.資源国は厳しい時代に

中国に天然資源を輸出して儲かっていた国はたくさんあります。こうした国々にとっては試練の時代ということになるでしょう。

こうした資源国とは、オーストラリア、ブラジル、チリ、ロシアなどが上げられます。

7.債務国は厳しい時代に

中国からの輸入品価格の下落は、各国にデフレをもたらす可能性がありますが、デフレの影響は債務が多い国に痛手になります。

物価が毎年あがるような国では、名目上の賃金や売上げが毎年上がるので、それに伴って税収もあがり、国家債務の返済も簡単ですが、逆に物価や賃金がさがっていくような国では税収も下がっていき、債務の返済が難しくなります。

国家債務というと真っ先に頭に浮かぶのはギリシャですが、日本は世界一の借金大国ですので、日本の債務負担も高まるでしょう。

8.通貨切り下げ戦争を誘発

中国はドルペッグ制をとって、ドルの価値の高まりとともに、人民元の価値も高まってきました。

しかし、今回の通貨切り下げは、ペッグ制を放棄したものとも言え、為替政策を変更したこととも言えます。

IMFは、中国の為替政策は柔軟になったと評価していますが、通貨の価値を人為的に切り下げることは、輸出品価格の下落を通じて、輸出相手国の市場を奪い、その国の雇用を奪うことになりますので、「近隣窮乏化政策」とか「失業の輸出」とも言われる政策です。

このことが世界大戦の原因につながったブロック経済の形成の原因になったため、アメリカは通貨価値の人為的切り下げを激しく批判しています。

中国は日本の隣国であり、貿易関係も多いことから、今回の人民元切り下げの影響をまともに受ける国のひとつです。日本の第二四半期のGDPはマイナス成長でしたが、今年の下半期も厳しい数字になるかもしれませんね。

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