円安が心配なら米ドル買いではなく香港ドル買いをおすすめする理由

公開日: : お金に関すること, 香港の事情

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米ドル高円安が進んでいますね。いずれにせよ今年中にアメリカは利上げし、日銀はしばらく金融緩和を続けるでしょうから、ドル高円安はすすむでしょう。

こうなると、つい、米ドルを買っておかなくてはと思いますが、米ドルの代わりに香港ドルを買うのが賢いのではないかと思っています。

ご存知の方は多いと思いますが、香港ドルはアメリカドルにペッグしています。

例えば、アメリカが金利を引き上げて、米ドルが上がるようであれば、同じように香港も金利を引き上げて、香港ドルが上がるようにします。
香港ドルの為替レートの動きをアメリカドルの動きと連動するようにしています。対円で米ドル安がすすめば同じように香港ドルも安くなりますし、米ドル高になれば、香港ドルも高くなります。

FXの場合、単位あたりの証拠金が米ドルよりも香港ドルのほうが小さいですので、同じ証拠金で香港ドルのほうがたくさん買ったり売ったりできます。

しかし、これ以外にも米ドル以上に香港ドルが上がる可能性があるのです。

まず、ペッグ制ですが、本来的にはこれは無理な政策であることは、経済格差のあるドイツとギリシアを見ていればわかります。

ドイツもギリシャも同じ通貨ユーロを使っていますが、ドイツのように産業の強い国では、通貨が安くなれば輸出が伸びて経済が潤いますが、ギリシャのように大した産業がなければ、その恩恵を受けることができません。

経済力の違いが通貨の強弱に影響するので、経済力の強い国の通貨は強くなり、そうでない国は弱くなって、通貨の強さは自動的に調整されます。

同じヨーロッパ圏で地理的にも文化的にも近いドイツとギリシャでさえこうなのです。文化も民族も経済規模も全然ちがう香港とアメリカの間で通貨価値を一定に保つのは厳しいのではないでしょうか。

香港は中国の深センまで電車で1時間ほどのところにあり、人の往来も非常に多く、一国2制度という制度をとっているとはいえ、香港は中国の一部ですし、経済的には一体と見ていいでしょう。

それにもかかわらず、2015年5月現在で
1香港ドル=16円前後
1中国元=20円前後

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という為替レートになっています。中国の人民元のほうが、香港ドルよりも価値が高いということになります。これは香港がペッグ制により、アメリカと金融政策を連動させていて、本来の適正水準よりも金利を低くしているということが原因と思われます。

それで、このペッグ制がいつまで維持されるのかということはずっと国際金融市場の関心事項で、これが意識されたのが、2015年1月のスイス中央銀行による、スイスフランとユーロの固定レートの放棄でした。
Will Hong Kong’s Peg Be the Next to Fall?

2015年1月のスイスフランのユーロペッグ政策の放棄では、スイスフランが急激に買われ、スイスフランを売っていて大損した投資家がたくさんでましたが、もしも香港の当局が同じことを宣言し、中国の金融政策と一体化させるということになったら、現状の為替レートから考えると、中国の人民元と同じ方向に動くと思われます。

そしてブルームバーグも、香港ドルの米ドルの固定性は今後は不安定だという見解です。
Hong Kong’s Peg to Instability

対円で見ると、人民元と同じ価値の方向に動くということですから、香港ドルが急激に上がる要因になるということですね。

問題はこの宣言がいつ行われるのかわからないということです。もちろん、行われないかもしれません。

しかし、歴史をひもとけば、ニクソンショックで、金とドルの交換停止も今回のスイスフランとユーロの固定相場の放棄も突然宣言されました。

いつ起こるかわからないわけですが、ペッグ制の放棄という可能性があるのであれば、どうせ米ドルを買うのであれば、香港ドルを買っておいたら、急上昇が期待できるかもしれませんよ。ということです。

このシナリオが崩れるのは、中国の金利がアメリカの金利よりも低くなることです。

まず、考えにくいですが、アメリカの金利と中国の金利が逆転してしまったら、香港ドルではなくて米ドルを買うのが正解ということになります。

さて、私はHSBC香港に香港ドルと米ドルの預金をそれぞれ持っていますが、香港ドルの上昇にかけて、米ドルを香港ドルに交換してしまおうと考えています。それについてはまた次の機会に記事にします。

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